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執筆者の写真篠原竜一 代表取締役社長

篠原金融塾 グローバルマーケット(週次)

新型コロナウイルスの感染が国内で広がっている。中国との接点が見えない感染者も増えている。東京都は22日から3週間、屋内での主催イベントのうち、大規模なものや食事を提供するものは原則として中止もしくは延期すると発表した。 「どうすれば良いのかわからない」状況が今後も続く。予想通り、「あの時のあの対応が間違っていたのでは?」という報道が毎日のように流れているし、国会でも野党議員中心に厚労省に詰め寄っている。これでは、日本経済は皆が思っている以上に低迷するだろう。


円は売られている。ドル円は111円台半ば、ユーロ円は120円台後半で越週している。2円近くも円安が進んでいるにもかかわらず、日本株は頭が重かった。


米国務省は22日、新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受け、日本全土への渡航警戒レベルを4段階中で下から2番目の「注意を強化」に1段階引き上げた。感染するとより重症化しやすいとされる高齢者や持病のある人に対し、不要不急の日本への旅行は延期を検討すべきだとしている。


38度以上の熱があるのにインフルエンザの検査で陰性だったので、ツアーに参加する人がいる日本ではどうしようもない。海外からのツアーのみならず、今後国内のツアーへの参加をキャンセルする人が増えるだろう。インバンド需要が低迷する中、宴会・卒業式・謝恩会・卒業旅行・入学式・入社式・新入社員歓迎会など、自粛ムード一色だろう。手洗い、うがいの徹底くらいしか個人で出来ることはない。


市場では、米国債金利の低下が止まらない。この1週間で10年債は10bp以上の金利低下となった。


イールドカーブはフラットニング。2年債1.354%(-7.6bp)、3年債1.319%(-8.0bp)、5年債1.322%(-9.6bp)、10年債1.473%(-11.5bp)、30年債1.917%(-12.1bp)。米国のファンダメンタルズは悪くなく、世界経済は米国頼みの状況は変わらない。その米国でも新型インフルエンザが米国内で流行した時の対応を始めた。日本経済のリセッションは避けられないだろう。

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