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篠原金融塾 スタグフレーション グローバルマーケットウィークリー 3/21/2025

執筆者の写真: 篠原竜一篠原竜一

市場の予想通り、米連邦準備制度理事会(FRB)は19日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を現行の4.25-4.50%に維持することを決めた。


パウエル議長はFOMC後の記者会見の冒頭で、米国経済は力強いとしつつ、新政権が政策を変更する中、個人消費は減速しており、不透明感が「異例なほど高まっている」との見解を示した。


最新の経済見通しによると、25年の国内総生産(GDP)成長率予想を1.7%とし、昨年12月時点の2.1%から下方修正した。25年のインフレ見通しは、関税の引き上げを主因に、2.7%と、1月時点の2.5%から引き上げ、インフレ抑制の進展は当面遅れると言明した。


斯かる状況下、FOMC参加者19人のうち11人が年内に少なくとも2回の追加利下げを予想している。


インフレ率2.5%、成長率2%と考えていた昨年末のシナリオが、インフレ率2.7%、成長率1.7%に変更になったということは、FRBは、関税が物価を押し上げ、成長率を押し下げる可能性を考えているということだろう。


これが一時的なものか否かが大きなポイントになる。仮に一時的だという予測が外れるとすれば、それはインフレ率のより大きな上昇、成長率のさらなる低下という方向になる。いわゆる不況下の物価上昇(スタグフレーション)のリスクがでてきているということだとすれば、その場合、今回FRBはどう対処するのだろうか?


FRBは、前回は物価上昇を一時的なものとして、経済を支えるために利下げを実施したが、結果的に歴史的な物価上昇という結果になってしまったことから、今回は、物価の動向を注視することになるだろう。


FRBにとっては非常にかじ取りが難しくなる。前回の反省からどうしても景気減速への対応は遅れるだろう。教科書でしか経験したことのない、スタグフレーションがアメリカで起きてしまうとすれば、それはグローバル経済を直撃するだろう。


政治的には大きなニュースが飛び込んできた。アメリカとウクライナが合意を目指す鉱物資源の権益に関する協定に絡み、トランプ米政権がウクライナ国内の原子力発電所を所有するとの要求を追加する可能性があるというものだ。ゼレンスキー大統領は、全ての原発はウクライナの所有物だと述べていることに加え、ロシア側も簡単に受け入れる提案だとは思えないものの、アメリカが、ウクライナの原子力発電所を所有することになれば、ロシアは攻撃できないだろう。良い提案だと思う。


先週は、市場のボラティリティは若干低下したが、引き続きトランプ政権の言動に注目の集まる展開が続くだろう。


そんな中、日本では予算の議論が続いているが、予算に占める割合で見てみると、社会保障費約38兆円(約33%)に次ぐ、第2の使い道、約28兆円(約24%)が国債費(償還費・利払費)となっており、約1/4が過去の借金の返済に充当されている状況だ。


国民の関心が集まっており、国会で商品券の問題を議論するのも仕方がないとは思うものの、30年後の2050年代の半ばには総人口が1億人を下回る日本という国の現実を受け止めないといけないのではないだろうか?もう手遅れかもしれないが。。。


厚生労働省は、2024年の国内の出生数が過去最少の72万988人だったと発表している。この意味は2044年の20歳人口は移民政策を行わない限り、72万988人を大きく上回ることはないということだ。今後20年間、人口減少が続く中、0-64歳、特に15-64歳の人口が減り続け、人手不足が深刻化する一方、65歳以上の高齢者の人口は増え続ける。


人口減少を伴う少子高齢化はもはや食い止めることは出来ない問題であることに加え、20年後の話ではあり、あまり国民の関心が集まらない問題ではあるのは仕方がないことだが、日本企業にとっても、この人口動態の変化にどう対応するかは今から対策を考えないといけない大きな課題だろう。





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