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執筆者の写真篠原竜一

篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 5/10/2024

これまで強い需要に支えられてきたサービス業を中心に、アメリカ経済が減速に向かうというエコノミストが増えてきた。4月の非農業部門就業者数は17万5000人増で、3月の31万5000人増から大きく減速。特に3月に5万3000人増だったレジャー・接客部門の就業者数が4月は5000人増にとどまったことを指摘する向きが多い。


しかしながら、新型コロナ時のサービス業人材の解雇、そして大量採用の大きな波が一服してきたのであれば、決してアメリカ経済にとって悪い話ではないだろう。ポイントは平均時給の伸びが鈍化するか否か。4月の平均時給の上昇率は前年同月比3.9%で、3月の4.1%、2月の4.3%から鈍化したことがインフレ率の上昇に歯止めをかけるのであれば、再び米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待が高まる展開も期待できる。


当面は経済指標に右往左往する展開が予想される。来週は14日に4月の米卸売物価指数(PPI)、15日に4月の米消費者物価指数(CPI)と米小売売上高が発表されるが、特にCPIが予想を下回れば、市場の利下げ期待は高まり、株式市場、債券市場ともに上値を試しそうだ。

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