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執筆者の写真篠原竜一

篠原金融塾  グローバルマーケットウィークリー 5/19/2023

マーケットの注目は、債務上限を巡る協議の行方だ。私も含めてマーケット参加者の殆どが何はともあれ最終的には合意すると考えているだろう。しかしながら、議会が今週中に可決できなければアメリカ政府の資金繰りが行き詰まる。間に合うのだろうか?


今週のグローバルマーケットはボラタイルに推移するだろうとしか言いようがない。


そんな中、主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)が開催されているが、既に首脳宣言が発表されている。


国際法の重大な違反であるロシアによるウクライナ侵攻を改めて最も強い言葉で非難、ウクライナへの揺るぎない支援を再確認すると共に、「核兵器のない世界」という究極の目標へ核軍縮・不拡散の努力を強化。現実的で実践的、責任あるアプローチを通じたコミットメントを表明した。また、力による一方的な現状変更の試みに反対、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋の重要性を改めて確認。台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認するとともに、「一つの中国」政策を含め、台湾に対するG7の基本的立場に変更はないことを確認した。


また、日本ではその対応が大きく遅れているジェンダーについては、ジェンダー平等と全ての女性や少女の地位向上が不可欠であることを確認、世界中の女性や少女、LGBTなど性的少数者の人権と基本的自由を損なう暴力を強く非難。政治や経済、教育などの分野で、LGBTなど性的少数者や女性の意味のある参画を確保し、一貫してジェンダー平等に努力することを表明した。


核軍縮・廃絶に大きな進展がないと批判する人も少なくないだろう。しかしながら、G7首脳がそろって平和記念資料館を視察、その後、慰霊碑への献花・黙祷をささげたことは初めてのことだ。加えて、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が来日し、対面で首脳会議に出席することは素晴らしいことだと思う。この結束が、より良い世界作りに繋がることを期待したい。


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