篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 6/30/2023
イエレン米財務長官は、米経済について、たとえもう少し冷え込むとしてもインフレを抑制しながら堅調な労働市場を維持する道筋を歩んでいる。米経済は予想以上の耐性があり、健全な労働市場を維持しながらインフレを抑制する道があると引き続き確信していると述べた。
年内にリセッションに陥るリスクのある国の財務長官の発言とは思えないほど強気な見方だ。米連邦準備理事会(FRB)が7月25-26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で再び利上げに踏み切るとの観測が広まっている。
5月のPCE価格指数は前年比3.8%上昇と、伸びは前月の4.3%から鈍化。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数も前年比4.6%上昇と、前月の4.7%から鈍化していることは良いニュースだ。
2024年度末にインフレ率が2.0%に達した後、2025年度に再び1.6%まで後退する見方が示される中では仕方ないのかもしれないが、FRB, ECBに加え、オーストラリア、カナダ、スイス、英国中銀などが利上げを継続する中、日銀の緩和継続は、為替は引き続き円安方向だと考えたほうが良い。
今週はFOMC議事要旨や米ISM景気指数、米雇用統計など材料は盛り沢山。雇用統計が大幅に市場予想を下回る結果にならない限り、7月のFOMCでの0.25%の利上げを織り込みにいく展開が予想される。
日本では日銀短観が発表されるが、個人的には何か今までと違うポイントが示されてほしいと思っているものの、大きなイベントとならないのでしょうか?
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