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執筆者の写真篠原竜一

篠原金融塾  グローバルマーケットウィークリー 7/8/2022 ~安倍晋三元首相~

6月のアメリカの雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比37万2,000人増加。失業率は3.6%と前月比横這い。平均時給は前年同月比5.1%の上昇となった。現段階では、労働市場からはリセッションの兆しは見られず、市場では、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での75ベーシスポイント(0.75%)の追加利上げの可能性が高まったものと思料。米国債金利が大幅に上昇する展開となった。従って、アメリカの短期金利が月末に向かって上昇することを織り込んでいく、そんな相場展開になりそうだ。


でも、アメリカの雇用統計を冷静に見ることなど出来なかったというのが正直なところだ。先週の一番のニュースは、安倍晋三元首相が、7月8日に奈良市で参院選の街頭演説中に銃で撃たれ死去したことだ。


2006~07年と12~20年の2度にわたり首相を務め、通算の在任日数は3,188日で憲政史上最も長かった元首相がこんな形で命を奪われたという事実をまだ受け入れられない。無念だ。グローバルマーケットに携わってきた私にとっては、金融緩和、財政出動、成長戦略の3本の矢からなる経済政策「アベノミクス」と共に仕事をしてきたこともあり、とても大切なものを力づくで奪われてしまったような気持ちだ。残念でならない。


当時来日する外国人投資家の誰もが安倍元首相との面談を望んだものだった。こんな首相は過去にはいなかった。また、外交面での功績を忘れてはいけないだろう。在任中、80の国と地域を訪問した総理大臣だ。長期安定政権には賛否両論はあるかもしれないが、毎年のようにトップがかわる日本の政治を一変させた。オバマ大統領の広島訪問の実現、北方問題を解決するためにプーチン大統領と粘り強く対応、そして、どの国もその対応に苦労したトランプ大統領と信頼関係を築いた偉大な日本のリーダーだった。


警備に問題などという報道も流れているのは当然なのだろうが、そんな報道は今はいらないと私は思う。元首相の命を守れなかったという事実を一番深刻に受け止めているのは警備をしていた人たちだろう。日本の警備のレベルは間違いなく向上していくに違いないからだ。


今は誰かを叩く、批判する時ではない。皆で支え合う時だと思う。


安倍元首相のご冥福をお祈りいたします。





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