篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 7/16/2021
東京オリンピックがいよいよ開催される。本日東京都が確認した新型コロナの新たな感染者数は、1,410人だ。緊急事態宣言下でじりじり感染拡大が続いている。とても残念な展開になってしまっている。オリンピック開催に批判的な人も少なくない。当然だろう。
それでも私は、オリンピックが開催されるのであれば、テレビの前で大いに盛り上がろうと思う。感動して、思いっきり涙を流したいと思っている。会場で応援できないのは残念だが、選手には全力で頑張ってもらいたい。自分の力を出し切って欲しいと思う。また、沢山の関係者がこのオリンピックのために、必死に準備してきたことも忘れてはいけない。この東京オリンピックが皆の記憶に残る素晴らしい大会になって欲しいと思う。
そんな中でもマーケットは動いている。何度も言っているが、今後のマーケットのポイントはインフレ動向だ。パウエルFRB議長は、上院銀行委員会での議会証言で、最近のインフレ率について、FRBの目標と一致する水準を居心地悪く感じるほど上回っているとした上で、「それが一時的である限り、反応するのは適切ではないだろう」と述べた。
パウエル議長のスピーチを聞く限り、FRBは経済の先行きに慎重な見方を変えていない。パウエル議長は、現状の財政政策・金融政策が共にアクセル全開であることは認識している。それでも金融政策の正常化には時間をかけて臨むということだ。月1,200億ドルに上る量的緩和は続いている。過去に見たことのない様な過剰流動性が金融商品を支えている。
景気は良いので株式市場は堅調だ。FRBが慎重姿勢を崩さないので米国債が大きく値を崩す展開とはなっていない。押し目を探している投資家がとても多い気がする。こういう時に押し目は来ない。だけど諦めかけると突然の買い場がやってくる。なんとも難しい相場だ。
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