篠原金融塾 国家を背負って何が悪い オリンピック特集号 グローバルマーケットウィークリー 8/9/2024
グローバルマーケットは、今月に入り、ボラティリティーが急激に高まっているが、今週はアメリカのインフレ指標や企業決算に注目が集まるが、落ち着くにはもう少し時間がかかるだろう。
9月には欧米の中央銀行による利下げが実施される見込みであり、それまでは、ボラタイルな展開が続くものと思料。
パリオリンピックはいよいよ最終日。
そんな中、某著名人がXで「マスメディアの報道はオリンピックばかり。うんざりする。アスリートに国家など背負ってほしくない。彼らがだんだんエゴイストに見えてくる」とツイート。
マスメディアの報道に疑問を呈するものであり、選手を攻撃するものではなく、賛同する声も多いが、体育会系オリンピック大好きな私をとても悲しい気持ちにさせるツイートだ。多かれ少なかれ、日本代表としてオリンピックに出場する選手にはプレッシャーがかかるだろう。無責任なメディアの期待がそれを煽るのはたしかだ。しかしながら、もう少しやさしい言い方はできないのだろうか。
今回も10代の選手が多くのメダルを獲得したスケートボード。勝っても負けても、笑顔で「楽しかった」と答える選手たちはとても素敵だ。
その真逆に位置するのが柔道・レスリングだろう。世界選手権を3連覇し、最終日に行われた団体戦の決勝フランス戦では2階級上の相手に、得意技の巴投げで一本勝ちした柔道女子48キロ級の角田夏実選手。初めて彼女の柔道を観た時から大ファンだが、個人戦でも相手を圧倒、桁違いの強さで金メダルを獲得した。
インタビューでは、「まだあんまり実感がないんですけど、顔が痛いなって思っていて。ずっとここを目指してやってきたんで。コーチがうれしがってくれたのが、一番うれしかったです。途中、なかなか(技が)かからなくなったり、対策されてるなという部分もあったんですけど、最後まで自分を信じて戦おうと思いました。いつもの大会と全然違って、プレッシャーや不安が多かったんですけど、ここで一つ成長できた。日本金メダル1号? ずっと目をそらしてきたんですけど、現実になってよかった」と喜びをかみしめた。
そんないつも笑顔の角田選手が、表彰台で日の丸が掲げられ、国歌が流れると涙が止まらない。こんなに強い角田選手でも苦しかったんだと思うと私も感無量。
誰もが金メダルを獲得すると確信していた女子52キロ級の阿部詩(24)が2回戦でまさかの敗退。畳を降りると、コーチの胸に顔をうずめ、会場に響き渡る悲鳴をあげて大号泣した。「絶対に勝ちにいかないといけないという気持ちがすごく強くて、そのプレッシャーに負けてしまった。このオリンピックにすべてをかけ、この一日のためにやってきたので、負けた瞬間は冷静に自分を保つことができなかった」。
また、海外選手に94連勝中でオリンピック連覇が有力視されたレスリング女子50キロ級の絶対女王の須崎優衣選手は、1回戦でまさかの敗退。思い詰めた表情で「パリオリンピックチャンピオンになるため、人生を懸けて3年間レスリングだけに費やしてきたのに…」。3位決定戦で、銅メダルを獲得したが、「オリンピックチャンピオンの須崎優衣じゃなかったら、もう価値がないんじゃないかと思ってたんですけど、負けたのに声援を送ってくれて、信じてくれて、励ましてくれた方々に感謝したい」と涙を流した。
多くのメダリストは試合後に「今日だけは自分に負けないと思って頑張った、色々な人のサポートのおかげでこのメダルが取れた」と言う。勝っても負けても、笑顔で「楽しかった」と答える選手たちだって、同じだろう。アスリートが国家を背負う必要は全くない。何よりも自分自身のために、皆頑張っていると思う。
でも、声を大にして言いたい。アスリートが国家を背負って何が悪い。
そういう人がいたっていいじゃないか!勝って流す涙、負けて号泣、そこまでとことん取組むことがある人は皆輝いている。頑張っている人をもっとやさしさで包んであげたほうが僕は良いと思う。
僕はオリンピックが大好きだ。
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