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執筆者の写真篠原竜一

篠原金融塾 2023年のFF金利の誘導目標は? グローバルマーケットウィークリー 9/16/2022

8月の米消費者物価指数(CPI)は、ガソリン価格の下落が下押ししたことなどを受け、ヘッドラインCPIは +8.3%(前年同月比)の上昇と伸びは鈍化した。しかしながら、住宅費や医療費、大学授業料などの値上がりを主因に、コアCPI は+6.3%(前年同月比)とコアインフレは落ち着くどころか予想を上回る内容だ。


9月20~21日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で少なくとも75ベーシスポイント(bp)の利上げに踏み切ることがほぼ確実になったと言って良いだろう。向こう数カ月間大幅利上げが継続する可能性も高まっており、米金利はまだまだ上がりそうだ。


FOMCで注目すべきは、四半期の経済見通しの改定だ。利上げ幅が75bpか100bpでグローバルマーケットは、大きく異なる展開が予想されるが、当局者が今後、金利をどの程度引き上げるべきと考えているのかに注目したい。


私自身はFF金利の誘導目標は、2023年には3.5%を超える水準に引き上げられる可能性が高いと考えてきたが、今後のインフレ動向次第では、市場では4.5%まで引き上げるべきだというストーリーがでてきても不思議ではない。


今週は、グローバルに債券金利は短期金利を中心に大幅に上昇、イールドカーブはベアフラットニングしている。株式市場は頭の重い展開が続いているが、来週のマーケットは、FOMC次第であり、ボラタイルな展開が予想される。100bpの利上げを決断するのは勇気のいることであり、75bpの利上げが妥当ではないかと思っているが、その場合には、株・債券とも買い戻されるだろう。しかしながら、仮に100bpの利上げが実施されれば、株・債券共に下値を試すことになると思われ、投資家にとっては非常に難しいマーケットだ。


もうひとつ気になる話。日銀が買い支えている日本国債は相変わらず蚊帳の外だが、20年債の入札のテール(平均入札価格と最低落札価格との差)がなんと84銭!誰も20年債を買いたくないなんて。すぐに何かがどうなるかわからないが、異次元の金融緩和政策をいつまでも続けているとどうなるのか、今一度考えた方がよのかもしれない。




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