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執筆者の写真篠原竜一

篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 11/17/2023

10月の米消費者物価指数(CPI)、特にコアベースは加速するという見方が多かったが、実際には前年同月比4.0%と前月の4.1%を下回った。これを受けて、先週は米連邦準備理事会(FRB)が、12月の次回連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策を据え置き、来年は利下げに転じるという見方が一気に広がり、株高・債券高の展開となった。ドル円も149円台で越週。


そうは言っても、アメリカのコアCPIは引き続き4.0%という水準だ。FRBの利下げがすぐに始まるわけではなく、ちょっとはしゃぎすぎのような気もするが、何はともあれ、足許円安の巻戻しの動きは続くだろう。


その先はどうなるのだろうか?


アメリカの労働市場は健全で、景気減速の兆候はない。年内は、来年に向けてポジション調整の動きが続くだろう。今後も市場の注目はインフレ動向に集まるが、景気の先行きを占うためには、年末の個人消費動向がどうなるかが極めて重要だ。まずはブラックフライデー。ここで大きく個人消費が減速するようなことがあると一気に利下げ相場が始まる可能性もあるものの、逆に好調だと利下げ期待が大きく後退する可能性もあるだろう。

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