篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 11/22/2024
米連邦準備理事会(FRB)による利下げ観測が後退している。一方、欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行(BOE)は、一段と積極的な利下げを実施する可能性が高いとみる向きが多い。
マーケットは、アメリカのサンクスギビングデー(11/28)を控え、ポジション調整に終始するものと思われるが、そんな中、米連邦準備理事会(FRB)が半期に一度の金融安定報告を発表した。
その中で指摘されたリスクは、国債発行の増加による債務の持続可能性。そして、世界貿易戦争が、保護主義政策を促し、1)インフレに新たな上昇圧力をかける可能性があること、2)景気後退のリスクを高める可能性があることだ。
トランプ新政権がどのような経済政策を実施するかに注目が集まるが、トランプ次期米大統領は、経済政策に大きな影響を与える財務長官にスコット・ベッセント氏を指名した。ベッセント氏は投資会社キー・スクエア・キャピタル・マネジメントの創業者だが、ソロス・ファンド・マネジメントで長く働いていた人だ。そんな人がトランプ氏を支持していることは意外だが、今後の政権運営に大きく影響を与える人だ。今後の発言に注目したい。
また、トランプ氏が次期大統領になることでESG投資の時代はもう終わりだという向きがいるが、首を傾げたくなる。環境・人権ファクターを企業評価に組み込む流れは止まらないだろう。
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