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篠原金融塾 グローバルマーケットウィークリー 12/6/2024

執筆者の写真: 篠原竜一篠原竜一

11月のアメリカの雇用統計によると、非農業部門就業者数(季節調整済み)は、市場予想を若干上回る前月比22万7,000人増となった。失業率は4.2%。平均時給は13セント増の35.61ドル、前年比4.0%の上昇。


マーケットでは、12/17-18に開催されるFOMCでの利下げ期待が高まっているが、アメリカの労働市場は健全であり、利下げが確定しているわけではないことには留意の要。


一方、日本銀行は12/18-19と来年1/23-24に金融政策決定会合を開くが、マーケットでは、日本銀行がいずれかの会合で追加利上げに動くとみる向きが増えてきている。


植田総裁は、「賃金でいえば、25年の春闘がどういうモメンタムになるか。それはみたい」と言及していることもあり、利上げが確定しているわけではない。しかしながら、11月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)が、生鮮食品を除く総合で前年同月比2.2%上昇したことは日銀を後押しするかもしれない。今後12月の半ばに向けて、仮に円安が急激に進むようであれば、12月の利上げもあるかもしれない。


景況感という観点では欧州が最も弱い。ウクライナ情勢の深刻化に加え、11月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)の総合指数(速報値)が48.1と欧州景気の失速懸念が重なり、欧州中央銀行(ECB)による追加利下げ期待が広がっている。ユーロの売り持ちは積み上がっており、短期的には下げ止まる可能性もあるものの、対ドル、対円でも軟調地合いは続きそうだ。



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