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執筆者の写真篠原竜一 代表取締役社長

暇なときに 中東情勢と金融市場

イランが、イラクの駐留米軍に対して10発超の弾道ミサイル攻撃を行った。イラン革命防衛隊は、今回の攻撃は米軍がガセム・ソレイマニ司令官を殺害したことに対する報復だとしている。


既に米国は、米兵1万人以上を中東地域に移動させ、警戒態勢を取っている。加えて、米国は中東地域に「B52」戦略爆撃機を配備し、さらなる増派も行う計画を明らかにした矢先の出来事だ。


今回の攻撃は、イランがイラン本土から弾道ミサイルを発射したという事実が大きい。米国では、イランによる米国本土への攻撃も可能なのかもしれないという議論が始まる。


イランは米国と戦争をするつもりはないと言っている。しかしながら、同時に今回の報復は、イランは米国に屈服することはないという強いメッセージだ。


トランプ大統領は、状況を注視し、国家安全保障チームと協議中とのことだが、落としどころはどこなのか?イランは米軍兵士に被害を与えてはいない。意図的であろう。8日の朝にトランプ大統領は声明を発表するとのことだが、沈静化に向かうことを期待したい。


米軍がイラクから撤退するというのはイラン・ISの大勝利であり、可能性は小さい。落としどころのわからない紛争は長期化し、金融市場は動揺する。当面リスク資産から安全資産へのシフトが続く。


中東地域で沢山の人が生死をかけて戦っている時にトレーダーが行うべきことはただひとつ。リスクの縮小だ。命がけで事態を収拾させようという人達がいる中、中途半端な情報に基づくリスクテイクは危ない。

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