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執筆者の写真篠原竜一 代表取締役社長

暇なときに 篠原金融塾 米中貿易摩擦とプラザ合意

米中はどちらも一歩も引かない。週末に金融に身を置くものであれば誰もが知っている1985年のプラザ合意のことを思い出した。


当時私は大学生だったが、アメリカという大国が貿易不均衡是正という名のもとに行ったドル高是正だ。そんなことをしなくても、双子の赤字を抱えた米ドルは自然に下落していったはずだ。しかしながら、当時の米政権は、良くない米ドル安は見たくなかったのだろう。


当時の日本は自分たちの考えをきちんと言葉に出来なかった。もしくはしなかった。


でも中国は違う。アメリカの高等教育で勉強する外国人で圧倒的な数を誇るのが中国人だ。彼らは自分たちの考えをきちんと言葉にし、他と共有することの重要性をアメリカで学んでいる。


そして今回は、米中の覇権の争いだ。IT覇権、軍事覇権から始まり、それが金融覇権へと繋がっていく。どちらも引かない。こういう問題は嫌でも必ず巻き込まれるものだ。


株式市場では、中国関連銘柄がたたかれる。債券市場は、今のところ反応が鈍いが、FRBの利下げを議論し始めるであろう。大幅な米ドル安相場もリスクシナリオとして考えておくべきかもしれません。




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