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執筆者の写真篠原竜一 代表取締役社長

アメリカの大学のCOVID-19対応 その2

大学内での感染を広げないために各大学が動き出した。


昨日お伝えしたようにニューヨーク州イサカにあるCornell Universityでは、授業は通常通り行われていたが、春休み明けは、今学期の残りの授業の全てをオンラインで行うことを昨日発表した。全ての学部生、大学院生に対して学生寮から退寮し、自宅に戻るように指示を出した。


マサチュ-セッツ州にあるHarvard Universityも春休み明けの3/23からの授業はオンラインで行うことを発表、学生には春休み明けにキャンパスに戻らないようにとの指示を出した。


コネチカット州にあるYale Universityも春休み明けから4/5までは授業をオンラインで行うことを発表、全ての学部生は3/15までに学生寮から出ていくようにとの指示を出している。


二人の学校関係者に感染の疑いのあるニュージャージー州にあるPrinceton Universityも春休み明けの3/23からの授業はオンラインで行う。


ロードアイランド州にあるBrown Universityは3人の学生が新型コロナウイルスに感染しているか現在検査中。様々なイベントはキャンセルされているが、春休み以降の授業についてはまだコメントが出ていない。


ペンシルベニア州にあるUniversity of Pennsylvaniaも春休み明けの授業をオンラインで行う。


ニューハンプシャー州にあるDartmouth Collegeは今のところ特にCOVID-19に関する対応を公表していない。


以上Ivy leagueの対応を紹介した。


アメリカの大学は9月始まり、5月に終わる。大学により異なるが3月から4月にかけて2週間程度の春休みがある。アメリカの大学生の多くは学生寮で暮らしているということが日本とは大きく異なる。通常の場合、学生寮で暮らす殆どの学生が春休み中に自宅に戻ったり、旅行をしたり、留学生は本国に一時帰国したりする。


今年については、春休み期間に多くの学校関係者たちはオンラインの授業を行うための準備を行うことになる。そして、学生に対しては、上述の通り、春休みは自宅に戻り、春休み明け後は大学に戻ってこないよう呼び掛けている大学が多い。


大学によっては自宅に帰ることが難しい学生には学生寮に留まることを認めているが、その場合は春休みの旅行、各種イベントへの参加は禁止されることになる。


留学生が学生寮に残るというのも大変なことだ。学内がゴーストタウンになっていく。静かな学生寮の自分の部屋で授業を受ける。寮の前の芝生は独り占めだが、人が通らないし、声も聞こえない。殆ど人のいない学食で食事をする。メニューは限られたものになるだろう。


こういう環境で生活するということは学生にとって物凄いストレスであることは間違いない。保護者は、「残れるなら寮に残れば良いじゃない」と安易に子供に言ってはいけないと思う。


授業については確かに心配だ。春休み明け後の米国内に自宅のある学生については、オンラインで授業が行われても、時差的には大きな問題はない。しかしながら、海外に自宅のある学生は大変だ。リアルタイムなのかビデオなのか、教授によってもやり方は異なるだろう。


特に現段階で春休み明けの対応については追って連絡すると言っている大学へ留学している日本人留学生・保護者はとても困っているだろう。


一度日本へ帰国してしまうとアメリカへ再入国した後14日間は大学に戻れないため、仮に春休み明け後に授業再開となった時に大学に戻れない。となると学生寮に残り、春休み明け後の対応について大学から連絡が来るのを待つしかない。大学によっては、春休み期間中は学生寮から出るように言われている学生も多いので、その間の滞在先も見つける必要がある。


状況が変わり、各大学からの情報もどんどんアップデートされるため、困っている学生・保護者は多いだろう。


でも大丈夫! こういう時には子供に任せるのが一番だ。子供といっても大学生。自分で判断できるはずだ。保護者は子供に質問すれば良い。どうする?

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