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執筆者の写真篠原竜一 代表取締役社長

暇なときに 4/8/2020 水曜日

更新日:2020年4月10日

911テロでは、ワールドトレードセンター・ツインタワーやペンタゴンへの攻撃後は、アメリカでは空港などには厳戒態勢が敷かれ、全ての国境が封鎖された。自分自身も巻き込まれた。あの時はまさに緊急事態だった。

今回も緊急事態だ。でも何かが違う。

私は、3月中旬以降週末の外出は自粛している。手洗い、マスク、消毒、かつてないほど神経質になっている。特に先週の土曜日からは殆ど外に出ずに家にいる。今日は水曜日だ。昨晩は安倍首相の記者会見を家族で見た。特に会話はない。5/6まで、可能な限り、ヒトとの接触を避けるよう、日本の総理大臣が国民に対して訴えかけている。大変なことが起きている。まさに、緊急事態のはずだ。だけど、「よし、頑張ろう!」っていう気分になれないのである。

何を見ても読んでも新型コロナウイルスの脅威。今日のウォールストリートジャーナル紙を見ても、「苦しむイタリア経済、都市封鎖の負担ずしり」、「米経済生産、新型コロナで4分の1が停止」、「世界全体では、感染者数は140万人超、死者数は8万1000人以上」なんていう暗いニュースばかりだ。

トレーダーとして活躍する大学時代からの友人とちょっとした会話。落ち着いたらゆっくり盃を重ねたいねと珍しく今後の市場動向については多くを語らず。私はどちらかと言えば楽観主義者だ。モットーは、「明るく、楽しく、元気よく」だ。しかしながら、そんな私でも、何とも心が晴れない。そろそろ心が折れそうだ。こういう時には、他人への言葉遣い、心遣いが何よりも大切だと感じているという彼の話は本当にその通りだと思った。


皆で力を合わせて復興に向けて頑張ろうという気持ちになれた911テロ・東日本大震災とは異なり、今回は物理的には何も破壊されていない。あの時と同じなのは、傷ついているのは心だということだ。ちょっとした優しい言葉、心遣いはとても力になる。逆に叱咤激励しようと思ってかけられた言葉に激しく落ち込んだりする。

今は何かを頑張る時ではないのかもしれない。感染症の専門家、お医者さんの言うことをよく聞くことが大事なのだろう。頭の中では理解しているつもりだが、こういう大変な時こそ頑張ろうって生きてきた私にとっては何を頑張ればよいのかわからず、すごく心がもやもやしている。

もっと慎重にした方が良いという識者もいれば、ちょっと神経質になりすぎているという識者もいる。誰のことを信じてよいのかわからないが、感染症という目に見えないものとの闘いはとても恐ろしいのは確かだ。何かを批判的に捉えることは大切なことかもしれないが、批判ばかりしているコメンテーターのことはいくらそれが正論でも、批判ばかりでは正直うんざりしてくる。

今日の私の外出は、郵便局と銀行。車の中から見える風景はいつもと変わらず、緊急事態宣言下での生活が始まったという感じは全くしないが、感染症リスクと闘っている多くの人達がいるからこそ成り立っているのだろう。

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